数値地図標高データを用いて地形を正確にモデル化しますので、実際の風が正確にわかります。

 当社では国土地理院の数値地図標高データを用いて、土地の起伏を正確にモデル化しております。このため、台地や谷の地形があっても、起伏に合わせて実際の風が正確に求められます。国土地理院の数値地図標高データは、標高データ地図に書かれた等高線と同じ値で、東京湾の海上の水面を0mとしたときの相対的な高さを表します。当社ではこの標高データをモデル化ごとに国土地理院より取り寄せてコンピューターシミュレーションのモデルに反映しております。このため、当社のコンピューターシミュレーションでは、起伏を含んだ、その街の地形データが入っており、実際の街に近い風が高精度に検証できるということです。

 下の図は東京都内のある地域の地形データです。よく見ると地形に起伏がある様子がうかがえます。その下の図は同じ場所の3D地図画像です。

東京都内新宿区での地形の起伏を含んだ気流解析モデル作成例

東京都内新宿区地図に地形の起伏を表現したモデル

 3次元のモデル化の様子を動画でご覧ください。土地の起伏に沿って、建物が配置されているようすがうかがえます。

都心地形の凹凸を再現して正確に風の流れを予測します。 東京都心部

 下の図は東京都心部での地形の起伏を含んだ三次元気流解析のモデルです。このモデルでは東京管区気象台の観測地点である、北の丸公園のサイエンスホール(科学技術館)を中心とした2.2km×2.1km四方のエリアを入力しています。東京都心部は武蔵野台地の末端部に相当するため、台地の西から東に行くに従って標高が低くなっています。そのような台地面が谷による侵食や、江戸城建設によって掘削されて、大きな凹凸を含む地形となっています。

 具体的には半蔵門側の標高が高く、皇居御所内の吹上大宮御所に近い江戸城跡が最高地点となっており、東京湾水面を基準とする標高で約35mです。一方、最低地点は日本橋川の水面の0mであり、凹凸形状の差は約35mということになります。

 こうした凹凸が多数繰り返されるエリアで正しく気流を予測するためには、3次元的な気流の影響を正しく表現する必要があります。このため当社では、国土地理院の基盤地図情報より、数値し標高モデル5mメッシュ標高データを入手してモデルに入力しています。地形の起伏を含んだモデルは、都市の凹凸構造を形成し、これに沿って気流が発生します。凸部を超えた際に風は上向きに加速し、一方凹部では上空を風が通過するため地上付近では風のよどみとなっています。

 また、都市の高層建物群は一体として風に対する抵抗となり、いわば自然の山があるのと同じにたとえることが出来ます。山があると、その頂部では山を越えるときに風が加速するという現象が見られます。実際東京管区気象台の観測点でも風速計は地上 35.1mにありますが、同じ高さの一般的な地点の風速に比べて大きくなる結果となっています。実はこの問題は風環境評価をするうえで、気象台の観測データをそのまま用いると厳しい評価を余儀なくされるという問題になっており、大阪、名古屋など大都市の気象観測所で共通して言えることです。このため必要に応じて都市の地形を考慮した補正などを行う必要が指摘されています。

 こうした3次元的な起伏のある場合でも、当社が行う三次元気流解析では、地形の起伏を詳細にモデルに反映するため、ビル風の評価に必要な地面風が正確に予測できるのです。

東京都心部における皇居を含むエリアでの3次元気流解析モデル

東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図2 東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図3

東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図4 東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図5

東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図6 KNMR71.jpg (347×182)

東京都心部(千代田区)での広さが2.2km×2.1km、標高差が35mあるエリアでのモデル作成の図8 市街地での正確な3次元気流解析モデル作成エリアの案内図

郊外での丘、谷(河川)を再現して正確に風の流れを予測します。 盛岡市北部

 下の図は岩手県盛岡市郊外の北上川に沿った地域の地形を表しています。このような河川に沿った地域では、河川の侵食作用によって河岸段丘が形成され、台地の上位面と谷の底部では大きな標高差となります。このケースでは2km×1.8km四方の風を解析するためエリア内の標高差は110メートルにもなりました。このようなケースでも国土地理院、基盤地図情報数値標高モデルから、5mメッシュごとに標高データを参照して、正確な起伏を作成しております。

 下の図では手前が台地側で奥側には北上川が蛇行しています。図の中央の最奥部には北上川の手前の小高い山があり、標高273メートルの最高地点となっており、一方最低点は左手奥の北上川の水面約163メートルです。このため作成する三次元気流解析モデルの標高差は110メートルにもなっています。

MKTG11.jpg (700×410)

盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの三次元気流解析モデル作成の図2 盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの三次元気流解析モデル作成の図23

盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの三次元気流解析モデル作成の図4 盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの三次元気流解析モデル作成の図5

盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの3次元気流解析モデル作成の図6 盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの3次元気流解析モデル作成の図7

盛岡市北部の丘陵地で、広さが2×1.8km、標高差が110mあるエリアでの3次元気流解析モデル作成の図8 都市郊外の丘陵地での地形の起伏を正確に再現した3次元気流解析モデルの案内図

海岸地域で海、山を再現して正確に風の流れを予測します。 神奈川県三浦半島西側

 下の図は神奈川県三浦半島西側の山の斜面に沿った海岸近くの小さな町の地形を表しています。このような海岸線に沿って山が迫っている地域では、急な斜面によって標高が大きく変化します。この図のケースでは145メートルの標高差となっています。このケースの平面形状は1.2km四方のであり、このようなケースでも国土地理院、基盤地図情報数値標高モデルから標高データを参照して、5mメッシュごとに、東京湾の平均海面から計測した標高でもって、正確な起伏を作成しております。

 下の図では手前が南で奥が北です。図の中央の山の尾根は、海蝕涯でできた岬から急傾斜で立ち上がり、手前の集落と奥側の街を隔てています。当地での風向発生頻度は、南南西の風向が最も多いため、この山の尾根を超えて奥の市街地に至る風を予測しなければなりません。このため標高差は145メートルにもなる三次元気流解析モデルを作成しました。

神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図1

 

神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図2 神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図3

神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図4 神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図5

神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図6 神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図7

神奈川県三浦市、三浦半島西岸の海辺地方で、1.2km四方、標高差が145mの三次元気流解析モデル作成の図8 海辺の町を中心とする、海・山の起伏を正確に再現した三次元気流解析モデルの案内図

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