バルコニーがあると、風速はこんなにも違う!

 マンションなどでバルコニーがあると、風速を低減し、ビル風が小さくなることがあります。この理由として、一般的にはバルコニーの凹凸面で風が渦を巻いて、風速(風のエネルギー)を低減すると考えられていますが、本当の理由はやや違います。

 バルコニーがあると壁面がセットバックして、建物が細くなるからです。下の2つの図をご覧ください。左はバルコニーがない場合で、平面形状は47×40m、高さは110mです。一方、右は奥行き2.5mのバルコニーがある場合で、赤で示した壁面はセットバックして、平面形状は42×35mと細くなっています。

blc2_14.jpg (278×356) blc2_14.jpg (278×356)

 図―1 バルコニーがない建物  図―2 バルコニーがある建物

 この両者の建物のビル風を解析しますと下のようになります。東京都千代田区九段下の実際にある用地に建てたと仮定して風速を求めてみました。ともに風向は北西の場合です。

 

blc2_14.jpg (278×356) blc2_14.jpg (278×356)

  図―3 バルコニーがないときの風速比分布     図―4 バルコニーがある場合の風速比分布

 すると、左の図で赤くなっている風速比1.2以上の場所は、左の図では黄色の0.8〜1.0に低減しており、バルコニーがあることで相当風速が小さくなる様子がうかがえます。図―3、4の風速は東京管区気象台の風速で基準化した風速比で表しています。

 高層ビルから離れた場所での風速は、風速比0.2以下となっていますので、中心の建物によっていかに強いビル風が発生しているかがわかります。しかし、バルコニーを全周に設ければ風速は2〜3割低減できる可能性があるということです。ただし、こうした解析を行うには、細かい建物の造りこみをする必要があり、計算モデラーの性能に依存しています。これにも当社は対応しております。

当社のモデラーはここまでできる。

 そこでご紹介いしたいのが当社のモデラーです。重合格子を採用しているため、領域の中心部分を細かく分割でき、その結果下の図のようにバルコニーの3次元的な形状を細かくモデル化できます。建物のバルコニーや手すりまで実際の寸法通りに再現し、バルコニーを吹き抜ける風をシミュレーションすることが可能です。この結果、建物の壁面にバルコニーがある場合の、建物周辺気流を正確に予測できるということです。

blc2_m2[1].jpg (633×346)

▲このページのトップに戻る