当社のビル風シミュレーション調査技術
当社では風環境技術を結集して、お客様のビル風問題の解決に納得いくまで取り組みます。
1km〜2km四方の広域で解析し、地図情報データ(GIS)を用いてモデル化しますので、街区のすべての建物を反映して、実際の街に近い風が高精度に検証できます。
国土地理院の標高データを用いて、土地の起伏を正確にモデル化します。このため、計画地が台地や谷にあったとてしても、起伏に合わせて風が吹きますので、実際の風が正確に求められます。
メッシュ形式が中心領域を特に細かく設定できるい(重合格子)ため、バルコニーや手すりの形状など、細かい建築空間の正確なモデル化が出来ます。対策検討では、樹木やフェンスの位置をきめ細かく検討できます。
全物件で対象地周辺を現地踏査して調べております。風に影響しやすい地形や建物、工作物を、見落とすこと無くモデル化し、正確なシミュレーションを行います。とくに樹木は葉を観察し、常緑樹は年間を通して防風効果を期待できるのでモデルに取り込みます。
当社は日本国中の気象データを保有し、全国の地域の風をくまなく予測できます。大都市圏ではさらに細かなエリアごとのデータを保有します。このため東京や大阪、名古屋など台地頂部にある(風が強い)厳しすぎる気象官署を用いずに適正な評価が出来ます。
マンションのビル風は、バルコニーの凹凸形状による風速低減効果があるとされています。このため細かくバルコニー形状を作りこんだモデルで正確に風速を予測しています。当社のシミュレーションモデルは細かいメッシュが可能なので、建物外壁の細かい凹凸の効果まで含めた検討が可能です。
計算に用いるプログラムは、大林組技術研究所で開発されたプログラムで、建築学会でも検証され、風洞実験と相関が高い、つまり『現実の風に近い』と評価されています。流れの計算式はk-ε(ケー・イプシロン)モデルという実用上最上位の高精度な方式であり、ビル風の1番の要因である剥離風を正確に予測できます。正確に風を捉えるため当社では16風向をくまなく計算します。
建築学会で発表された、枝と葉に基づく樹木モデルにより植栽の防風効果の計算をしています。このため、大小さまざまな大きさの樹木による防風対策の検討が、高さと直径を指定するだけで正確に行えます。仮想的に樹木を角柱の多孔板モデルで模擬するより正確です。近隣紛争等で防風対策の根拠ある資料を提示できます。